勤め人は減少する

コロナの影響で倒産からの失業、求職者が日本でも多くなっているという。アメリカはリストラも再雇用もしやすい社会と聞いているが、日本はリストラがしずらいので、失業率もアメリカに比べると小さい。だが倒産となれば話は別で、失業された方の再就職の競争率が、かなり上がっているらしい。

明治時代は個人事業主が多く、勤め人(主に官公庁など)というのはごく一部だったらしい。毎月決まった月給をもらい「安定している」ということが、世間の価値は高ったらしい。明治の時代のことは分からないが、個人事業主が不安定なことは実際に体験していたので分かる。今は法人化して毎月報酬を自分に払っているが、よく毎月同じ額を払えるな、と自分のことながら思う。それくらい個人事業主の頃は売上も、口座の残高も安定していなかった。

コロナ以前からも言われていたが、今後は正社員は減り、個人事業主が増えると思う。個人事業主は大きく2種類に分かれる。ひとつは、技術があってそれが尊重され、単価を自分でコントロールできる人。もうひとつは、既に決まった短歌の仕事を請け負う人。戦後は経営者の横暴をコントロールすべく、36協定などが誕生し正社員の立場や給与、保証を守ってきた。しかし経済自体が衰退していくと、正社員に対する保護のハードルがコスト面でかなり上がる。コストをかけて内部に人材を確保するよりも、今まで作業だったものをアウトソーシングすることで、作業自体の単価は上がるが、企業の運用コストを下げつつ、利益を残す。法人経営の利益体質化が図られると思う。

アウトソーシングされた仕事は、Webサービスなどで安価に大量に捌けるものもあれば、専門の技術者が必要なものもあるだろうし、単価で発注されるものもあるだろう。どの仕事を取りに行って、どのように自分や世帯の経済を成立させるのか。今後の時代にあわせたプランニングが個人個人で必要だと思う。

豊かさの減少、貧さの増加というのは、どうやら真綿で首を絞めるように、なかなか目につきにくい。経済の減少というのも、個人事業主・社長を含めた多くの自営業者が必要とするようだ。こちらも同じように目につきにくいが、それでも近い将来、確実に多くの自営業者を生み出すことになると僕は思う。


更新 2020月08日05 11時05分

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勝又孝幸

株式会社データファーム

FileMakerシステム制作を中心とする「株式会社データファーム」という小さな会社の代表です。2007年から趣味で書いている日記を個人ブログとして現在も続けています。

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