あの日々の終わりを

去年からいろんなものが壊れては、買い直して。ついに電子レンジまで調子悪くなってしまった。

私はそんなことはなかったのだが。妻が料理でレンジを使うと、しばしば途中で動作が止まるというのだ。

長く使っていると。レンジの出力が安定しなくなって、このような症状が出るらしい。

妻がネットで調べたところ、どうやら経年劣化が原因らしい。

残念だけど。ついにというのか、やっとというのか。

電子レンジを買い替えることになった。

この故障劇には、特別な寂しさがある。

このレンジ、結婚した時に購入した家電の、最後の生き残りだったのだ。

僕らの結婚は突然で性急で。人生で一番強い風が吹いているような感覚が、当時あった。

まだ個人事業主の頃で、たまたまちょっと売上の蓄えがあった時に。必要な家電をスプレッドシートにリストアップして買い集めた。

今回故障したレンジは、間違いなくあの日求めた中のひとつだ。

結婚して15年。よく今日まで動いてくれた。

当然だけど、ずっと使い続けられるなんて。思っても、信じてもいなかった。

わかっているけど。わかっていたけど。

曖昧さで目をそらしていた現実に、突然の結末。

あの頃の最後のかけらに、いよいよさよならを言われたような。

感傷的にいえば、そんな感じだ。そうでなくても、やっぱりどこか寂しさはある。



勝又孝幸

株式会社データファーム

FileMakerシステム制作を中心とする「株式会社データファーム」という小さな会社の代表です。2007年から趣味で書いている日記を個人ブログとして現在も続けています。

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