言葉は遠くにあるもの
人間は道具を作って自分以外を強くしてきた。車やIT、インターネット。ふと忘れがちになるけれど、言葉も道具だ。
音に乗って、紙に乗って。言葉は誰かの元に届いてきた。時の流れに消えずに、思いや思考が残ってきたのは。まさに言葉という道具のおかげだ。
ネットやSNSが普及して、身の回りの言葉の量が圧倒的に増えた。言葉を集めて、いろんな情報や思考を構築できるようになった。集合知のおかげで助かったことも多い。
一方、言葉を集めよりすぐって、自分の思考を整理するのは。「身の丈を超えた」欲や理想と向き合うリスクもあると思う。
言葉はスリムで詰め込み可能だ。理路整然と収めることができる。人はどうだ。その整然さを処理できるだけの力がない。どうしても休憩や無駄な時間が必要で、言葉の特徴とは真逆なのだ。
言葉が悪いわけではなく。言葉だけで追い求めると、求めすぎてしまうのだ。SNSと共に言葉はさらに多くなり、より求めやすくなったと思う。
自分から出てくる言葉は何か。それ以外の言葉は基本、自分の遠くにあるものだ。捨てながら備えるくらいがちょうど良いのかな、と最近思う。
更新 2023月08日28 09時28分