いろんな部位にチャレンジしたい
参鶏湯を作った時に。ちょっとびっくりした感情というのか。発見がひとつ、自分の中に湧き出てきた。
「胸肉とか、もも肉とか。好みの部位だけを選んで食べれるって贅沢だな」
当たり前のことで恐縮だけど。それが贅沢だと思った訳がある。
参鶏湯は鳥を丸ごと一匹スープにする料理だ。家族で取り分けながら。
「ここは胸肉。ここは手羽先。なるほど、はあはあ。なんか勉強になるな」
と思ったのだ。
その一方で。狩猟時代ならきっとこんな感じでみんなでご飯を食べたのだろう、とも思った。
そうなったら。手羽先は食べづらくて嫌だ、とか。パサパサしている胸肉は好きじゃない、とか。そんなことは言ってられない。
「贅沢言わずに、あるものを食べなさい」
この一言だと思う。
そう考えると、スーパーで加工済み。部位も分量も選ぶことができる今のシステムって、めっちゃ贅沢でありがたいのでは、と思ったのだ。
そんな気持ちでスーパーを回っていると。自分が普段手にとらない色んな部位があることに気がついた。
「どうやって食べるのかな。これ食べるの、面倒くさそうだな」
今まで考えなかったいろんな気持ちが頭の中に湧いてくる。新たな発見や感情が生まれるこの状況も贅沢だ。
丸っと全部、買い物の内容を変える必要はないので。今までの買い物をひとつ、何か新しいものに置き換えることに決めた。
