百万円の板
葬送のフリーレンのアニメが終わって。
すっかり家族はフリーレンにハマってしまった。珍しく、奥さんもだ。
僕の注文間違いで。まだアニメになってない単行本が、1冊だけ家にあった。
最初に目をつけたのは次男。次に長男が読んで。そして、奥さんが読んだ。
珍しく、奥さんが「続きが気になる」という。
奥さんの要望で、単行本を求めて。家族で久しぶりに、本屋さんに向かった。
紙の本は、家族で回し読みできるのが良い。
道すがら
「電子は、いつでも買えるし手間もない。」
「本当は紙の方がいいんだけど。電子で頻繁に安売りするのも分かる。」
そんな話になった。
でも、それは。過去から見て「馬鹿げた未来」の今があるからだ。
ものすごく解像度の高いタブレットやスマートフォン。これらは20年前なら、百万円でも買えなかった。そもそも、技術的に無理だったかもしれない。
紙の方がコストも安く、現実的。当時は、そうだったのだ。
それなのに。技術の革新が「ありえない」ことを、「当たり前」にしてしまった。
あの時の百万円の板を。単なる板にしてしまったのだ。
それは苦しくも。フリーレンの世界での、魔法の存在とよく似ている。
当時の「人を殺す魔法」が。
もはや「一般攻撃魔法」と、呼ばれるようになったように。
更新 2024月04日22 10時30分