うっす。
長男が中学生になって、少しずつ、それらしい年齢になってきたなと思う。
まだ反抗期というほどではない。それでも、小学校の頃からの素直な返事にも、少し間が開くようなことも増えた。
それはそれで良いのだ。親の方が、子供の頃の姿を引きずっている。頭にあるイメージをうまいこと整理整頓して。
今、目の前にいる子供の実像を。できるだけ、実サイズで捉えられるようになりたい。
毎朝、学校に行く前に。先に事務所にいる僕のところに、顔を出してもらうようにしている。
おませな次男は、したたかにその挨拶をすり抜けて。どんどんと友達の家に向かっていく。
割と律儀な長男。中学生になっても、毎朝僕のところに顔を出す。
その顔つきが、やっぱり少し大人になっている。表情が単純でなくなった、と言うのか。
小学校の頃の、まっすぐとした顔つきとは、また少し違う感じだ。
学校で特に大きな悩みがあったり、困り事があるわけではないと思う。
子供の話を聞くこと、子供と話をすること。自分なりに心がけてはいるので。
それらが、そこまで損われてもいないと思う。
買い物で手をつないできたり。幼い部分もまだまだ残る。
「いってらっしゃい。気をつけて」
毎朝、長男に声かけをする。
その返事が少しずつ。「うん」から「うっす」に変化する。
そんな最中にいるのでは、と思うこの頃だ。