売ってる物の値段で、僕は仕事ができない。
「現代人は、文明の巨人の肩に乗っているなぁ」と思うことがある。
100円ショップに行くと、今でも大体商品は100円だ。セロテープみたいな小さなものから、A4書類のケースとか。最近だとキャンプ道具とか。いろんなものが100円で売っている。
100円ショップにあるもの全てが。僕にとって必要ではない。いらないものも多い。中には、自分にとってつまらないものもある。でも、これらを手に取っていつも思う。
「100円の報酬で、この商品を作るのは絶対無理だ」と。
食品でも同じだ。200円とか300円のバナナ。この金額でバナナの産地まで僕はいけない。
最近いろいろなものが値上がりして、苦労しているが。値上げされたその値段であっても。その金額でこれを作ってくれ、これを育ててくれ、と言われたら。僕には無理だ。
そんな金額なのに、世の中では平気な顔をして商品が売られている。これは人間の知恵や文明、流通や保存技術のおかげだ。これらがなかったら、僕らは身の回りの環境だけで、衣食住を作っていくことになる。
電池の作り方もわからない。LEDの仕組みも知らない。とっても暗くて不便の生活がそこには待っているだろう。僕はとことん、何もできないのだ。
全ては現代の文明のおかげ。その中の一員でいさせてもらうことで、例えば今このブログを書くことができている。
物の売値では、とても仕事ができない。だからこそ「商品やサービス、いろんなものに感謝しよう、謙虚でいよう」そういうふうにいつも思っている。
こんなもの、あんなもの。それらが口に出そうな時ほど、思い出すべきは「それすらも作れない僕」のことなのだ。
更新 2023月03日10 09時45分