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99.6.28
東西南北

 自分以外の感じ方を認められない日々が続く。
 そんな自分を裁ききれない日々が続く。
 確かに感じているのは、苛立ちばかり。
 そしてそんな毎日を許しているのは
 若く恥ずかしいような夢、希望、願望。

 でも、それらさえも段々と、おぼろげにしか見えなくなってきた厄年あたり。
 だらだらと求めるだけ、老いぼれになってきたような場当たり。
 だれかに当たり、壊れたつもりも、
 壊しきれない自分は意気地なし。

 進め、と思いながら歩き
 行け、と思いながら止まり
 迷い道は行きがまま帰り
 迷いながら故段々と疲れ

 そして、僕は「何を?」という気分になる。

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「GO WEST」はそのまま「西へ」。
「犯人が逃走」といえばセオリーは「北へ」。
 行く方向に理由があるならあなたは何処へ向かいますか。
 太陽が昇るから東へ。暖かい波の生まれる南へ。
 行く方向そのものが答えだからと、あなたは安易に行く先を決めますか?

 行きたい方へ、行くべきと思うところへ。
 それがたまたま暖かい南だったり、きれいな夕日の西だったり、
 あるいは純白の北だったり、希望の東だったりするだけ。

 見る前に飛べ、飛ぶからこそ見る。
 たったそのことだけを僕は持っている。

 紙飛行機はあの人の窓へ。
 手のひらに触れるのを待ってる。


 朝、酒の入った頭にラジオから聞こえてきた。
「名人、朝御飯をおいしく簡単に作るコツは?」
 名人曰く、
「夜に酒は飲まないこと。朝飯をおいしく食べれなくなる。」
 全然作り方じゃねーじゃねーかと思いながらも、すごく納得。
 簡単に、おいしくなんて、楽する前に整えるべき事があるはず。






99.6.24
僕とあなたの間に

 男と男、それよりも男と女の方が顕著に、間が開いているんだと思う。
 確かに、恋人の関係を男友達に再現することは出来ない(気持ち悪い)。しかし、意外に恋人の関係なんて、口で言えない曖昧な物を共有してる事が多い。それに比べたら、もうちょっと男同士の方が、輪郭のはっきりした物を共有しているような気がする。
 で、恋人でもない女の人。これはもう、上っ面では理解できるところもあるけど、その奥は全く理解できないですね。っていうか、共有できるものが少なすぎる!友達になっちゃう息のあう女の子もいるけどね、あわないほうが多いし、そもそもきっかけが全然少ない。
 なんというか、性別を越えてね。僕とあなたの間には「距離」が多かれ少なかれあると思うんだけどね。もうずっと苦労してるんだなぁ、って思うんですよ。特に、異性との間の距離には。
 近い間でも溝は深かったり。
 遠い距離だけど平坦だったり。

 まあ、人間自分以外の方が多いんで、いろいろいるんだなぁ、と思った次第です。
 理解できるんですかね。他人を。
 っていうか、理解ってアプローチでいいんですかね。
 理解ってアプローチだけで足りるんですかね。


 書けない症候群






99.6.21
プライバシーのない世界へ

 盗聴法がいろいろと騒がれている昨今ですが、個人的には実感が沸かないというの本音です。でも、ちょっとはあやしい私ですから、もし勝手に盗聴されていてそれに文句もいえない世の中だったら・・・。頭きますね。
 何をもってプライバシーというのか、そこら辺が僕には微妙です。ただ、プライバシーとは個人の自由な空間、時間を指す物だと思います。今回の盗聴法はつまり、個人の自由の侵害ということなのでしょうか。
 「あやしい」というのは、何を主観にして決まるのか。結局それは国家(警察)が主観となって決めるんですよね。
 国民主権という神話は、平和な不況に紛れ、あっという間に消えてしまったようです。
 こんなに大人しくしていていいんですかね、僕等。


 書こうと思ったことが書けませんでした。
 長いの書きたい。






99.6.18
二重瞼

 彼女は「二重瞼になりたいの」っていつもいってた。
 彼女は気づいていなかったけど、彼女はふとしたときに二重になっていた。それは僕だけの秘密だった。

 それは眠る彼女の瞳。
 それは泣きじゃくる彼女の瞳。

 彼女が無防備になる時。彼女の気持ちが遠慮なく無邪気になる時。彼女の瞳は二重になってた。
 でも僕は、そういう彼女に面と向き合えなかった。そして、それを後悔しては、遅すぎる告白をして彼女を困らせた。
 僕はその時に言えなかった後悔を、彼女に慰めてもらおうとした。いつからか彼女は、僕の憂鬱を拾ってはその重さを量り続けた。

 量りがめいっぱいになって、彼女は僕と離れた。

 お互いがお互いに向き合えなかった時間を、いまさらどうやって捕らえればいいのだろう。
 ただ、確かに彼女はなりたい自分になれていた瞬間があって、僕にはそれが疎ましかった。うざったかった。めんどくさかった。分からなかった。

 今、とうの昔に遠くに行ってしまった彼女は、二重瞼で誰かのそばにいるのだろうか。
 なりたい自分で、会いたい人の隣で、その瞳は、かの人を見つめているのだろうか。



 降り出さない6月のくすんだ雨空。
 泣き出しそうになった君と、その時の、どうしようもない気分になった自分を思い出す。


 中島夫妻から本を頂いたので、触発されて久しぶりの更新です。
 本、ありがとうございました。
 でも、電車でよんでいたんですけど、つるつる滑って何度も手から逃げ出したんですよ。かの本。






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