乾燥したコミュニケーション

コロナで減ったのが面と面の向かい合わせのコミュニケーションだとすれば、増えたのはSNSだ。 最近はあまりSNSが好きではないのだが、コミュニケーションの代わりになるのも事実なのでついつい見てしまう。 そして知らない人達の言葉で気分がうねうねうと乱れてしまうので、結局のところSNSからもう少し距離をおこうかと思う。

知ってる人の発言でうねうねすることは、ほとんどない。というかほぼない。 まったくゼロってことはないので「ほとんどない」と書いているものの、思い出しても何も出てこないので、ほんとに限りなくゼロ。 メンタルがうねうねするのは、SNSが勝手にリコメンドしてくる正しそうな発言と、そのリプライ一覧。あるいはヤフーニュースのコメントとか。

SNSってのは落とし穴として本当によくできていて、その人が何もしていなくても「正しそうなものに同調したり、悲惨なものに悲しんだりすることで、何かやった気になる」特性があると思う。つまりはその人を何も動かさない。失敗も成功もさせない。結局のところなにもない。何もないのは別にかまわないのだが「本人がなにかを成し遂げたつもりでいるのに、実際は何も起こしてない」という認識のギャップは色々と不便で不幸だと思う。そういうのがわーっと羅列されるとちょっとクラクラしてしまう感じが最近強くなったのだ。なんとナイーブな。そして俺も、まあなんと何かを成しとげたかのような発言なのだろうか、とも。

結局のところ俺がお門違いなのだ。SNSにコミュニケーションを求めてしまうのが。明日もリモート会議やリモート納品があるのだけれど、今できるコミュニケーションとしてリモートはかなり助かる。だだこれも会議となればきっかけづくりがスムーズなのだが。雑談的なものは「わざわざ」きっかけを作るのも何か自然じゃない感じで、どうもうまくない。距離も時間も飛び越えるメリットがあるので、リモートの良さもいっぱいある。週末にミンキー(FileMaker開発者のリモート勉強会)にでたかったりもするが、家にいると家族のことが優先になるので、そちらも足が遠のいてしまっている。場所が変わるということも切り替えとして大事なのだなと思った。

リモートは乾燥したしいたけに似てるなと思った。乾燥の良さもあり、水で戻せば普通に使える。でもフレッシュなしいたけとはやっぱりどこか違っている。「採りたてのみずみずしいしいたけが食べたいんだよなー」みたいな欲求が、ふつふつとコミュニケーションにおいても、つもりつもって解消されたがっているのだと思う。乾燥ではなく、できる限りフレッシュで。


更新 2021月05日12 10時04分

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勝又孝幸

株式会社データファーム

FileMakerシステム制作を中心とする「株式会社データファーム」という小さな会社の代表です。2007年から趣味で書いている日記を個人ブログとして現在も続けています。

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