ちょっと辛い、ちょっと苦い。
週末の夕飯に、珍しく近所のカレーレストランに行ってきた。
すっかりあちこちで見るようになった、インドカレーのお店。
こういうお店に行くとしたら、基本的に昼。
我が家の夕食はそんなに重くないのだ。ディナーで外食は、意外に少ない。特に、カレーであれば、なおさら。
お店に入り、席に座って。ディナーセットをそれぞれ注文していく。長男はそこで、
「今日は辛さを、5にする」
と言い出した。
小学校6年になり、すっかり辛いものも好きになった。それでもこの店の辛さレベル5は、1番上の辛さだ。
「今日は、チャレンジしてみる」
成長と共に、辛さにもだいぶ慣れ、食べたくなったのだろう。
いざカレーセットが届き、いつものように食べ出した長男。
少しずつ、スプーンが遅れ始めた
「レベル5は、まだちょっと辛い」
そう言ってきた。
長男のカレーを辛くないものに代えてあげたいが、僕のカレーも辛さレベル5だ。
結局少し残したカレーを、子供の代わりに僕が食べてあげた。
そんな長男は、抹茶が好きだ。
別の日、家族で抹茶のメニューが豊富なカフェに立ち寄り、おやつを食べた。
奥さんと次男は、大きな抹茶パフェ。
次男はさておき、奥さんがパフェを食べるのはかなり珍しい。たまには、ということで。テンションが上がっているのだろう。
僕は抹茶ロールケーキ、長男は抹茶あんみつ。ドリンクセットにして、二人とも抹茶ラテを頼むことにした。
みんなで食べていると。長男が、
「ちょっと苦い。ちょっとだけ苦い」
と抹茶ラテに苦戦していた。
普段、抹茶のメニューでこんな事は無いので、かなり珍しい光景だ。
甘いものと苦いものを交互に食べても。どうやら、苦味がかえって引き立ってしまうらしい。
苦肉の策で、抹茶ラテを水でちょっと薄めて。何とか無事に飲み切っていた。
だいぶ大きくなった長男。4月になれば、中学生だ。それでも。
「ちょっと辛い、ちょっと苦い」
「ちょっと」が、届かない年頃だ。
大人までの距離は、どうだろうか。
あとちょっとか。それとも、まだまだか。
更新 2024月02日13 08時40分