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取り返しのつかない、失敗はある。

ディレクションもする仕事柄。準備については、割と考えている方だと思う。

そういう頭でいると。何かしら失敗があった時。100%ではないにしても

「この方法で回避できるのでは?」とか。

落ち込むより先に、次の手を考えていることも多い。

それは「常に何かしらのことが頭の中にある」ということでもある。

慢性的な頭の疲れだったり、小さなストレスになっているのかもしれない。

なので。大体どんな失敗でも。

「最終的になんとかできる」

とは思っている。

失敗にも拾うところはある。失敗は「100%マイナスの経験」ではないと思う。

失敗しないと、身に染みてわからないこともあるのだ。

先週の金曜日の夜。久しぶりにパンを作ろうと思い、順調に材料を混ぜて、二次発酵まで進めた時のこと。

二次発酵が終わり、中を確認してみると。なんだか全然膨らんでいない。

どうしてだろうと思った、次の瞬間

「あ、ドライイーストを入れ忘れた!」

と気がついた。

ひねりパンを作っているので、具材も巻き込んだ状態。これはもう、どうやっても取り戻すことができない。

こんなこともあるんだ、と。自分でもびっくりしてしまった。

「小さな事ではあるけれど。これは、取り返しのつかない失敗だなぁ。」

久しぶりのことに。驚きを超えて、感心してしまった。

もう、前に進むしかない。このまま焼いてみると、多少は膨らみ、それでも何とか最低限の形にはなった。

翌朝、子供たちには。

「縄文時代のパンが焼けたぞ」

と言って食卓に出した。幸いにして、味付けが悪くなかったので、家族みんなで平らげることができた。

「取り返しのつかない失敗なりに、それはそれで何とかなる。」

そんな知見も得られた失敗だった。



更新 2023月12日19 09時03分

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勝又孝幸

株式会社データファーム

FileMakerシステム制作を中心とする「株式会社データファーム」という小さな会社の代表です。2007年から趣味で書いている日記を個人ブログとして現在も続けています。

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