時を止めないで
家を建てた時に記念に頂いた、ねじまき式の壁掛け時計。たまに忘れてしまうこともあるけれど、もう10年、家族の誰かが常にネジを巻き続けている。
その時計が先日、振り子が止まるようになり、頻繁に時間が止まるようになってしまった。
いつしか我が家の象徴のように動き続けてきた時計。いざ止まってしまうのは寂しく、なんとか修理を試みることにした。
今では珍しいマイナスのネジを緩めて、針を外して文字盤を取り外すと、金メッキの色んな歯車の組みあわさった本体が見える。
振り子の仕組みもここで改めて確認。こうなっているのか、と感心するとともに、気になる点もはっきりした。
一つは振り子の金属が少し前に出てしまってるかもしれないこと。これが振り子と時計本体の接触頻度を上げているのかもしれない。
もう一つは歯車の動き。少し鈍くなって止まりやすいのかもしれない。
振り子の金属を微調整し、歯車には潤滑油を差した。
時計を組み戻して最後、設置の仕方も調整。振り子がまっすぐに下りるように、時計の裏側に薄いクッションを噛ませてみた。
幸いにして時計の動きは復活。すぐ止まることはなくなり一安心している。
我が家には縁のなかった、ともすれば少し面倒くさいまであった振り子時計も、今では我が家の一員だ。
できるだけ長く動き続けてほしい。
更新 2025月07日07 09時04分