22歳の仕事

まいど。

今日は雨だね。むしーーとする。
ちょっと早く起きたので、雨に似あう曲を流しながら事務所でごろごろした。
ワイヨリカ、ハナレグミ。フィッシュマンズ。
雨にはそんなところが似あうかな。

さて、梨の時期になってきました。
しかしだんだんと事業のクロージングに近づいているため、収穫は減っている。
木が年をとってきたからだ。
寂しい。すごく寂しい。
でも、これはしょうがない。

梨を地方に発想するときに、お客様の住所を調べて宅急便の伝票を書く。
これを全部パソコンで行えるように、うちではなっている。
今じゃ簡単にできるんだろうけど。
でも導入したのはもう13年も前。



俺が他人に対して「仕事」といえるものを行った、一番最初。
それがこのシステムでした。

当時東京の印刷会社に勤めていて。
階段の踊り場に、ドットインパクトプリンタが捨ててあった。
もって帰っていいか?と聞くと「OK」ってことなので、夏休みに手荷物としてもって帰った。

10キロ近くあるプリンタは、そのまま今も現役でがんばっている。

FileMakerの方は当時4.0かな?
この仕事ではじめてFileMakerを覚えた。
やっぱり「やりたいこと」があると習得は早い。執着があるからね。
それは今も変わらぬ鉄則だと思う。



親が自分の手で一日100枚以上の伝票を書く。
あれすごく手が付かれるんだよね。強い筆圧が必要だから。
シーズンには住所を書くバイトさんを雇って。
家族総出じゃ足りないくらいに、みんなでがんばってやった。

それをなんとかしたくて、俺は最初のシステムを作り上げた。
便利になったのも良かったが、今思えば「自分の息子が助けてくれた」って部分も嬉しかったのだろうな。
この年になってそういうことも何となく分かる。
それだけ時間が流れたってことだよね。親も年をとった。

そして今年もこのシステムを使う。

とにかく設計に穴があるシステムなので(覚えたてだったから仕方ない)何度も直そうと思ったが、やめた。
最初は面倒くさくてやめた。
でもこの頃は「使い慣れたものを変えたくない」という気持ちでやめている。

使い勝手というだけでなく、このシステムには色んな思い出も染みついている。
もはや新しさは必要ないのだと思う。



懐かしさ。
「あの日はあんなに忙しかったっけ」
「あの年はとっても大変だったっけ」
そんなことをこれからの長い月日で思い出せる、「変わらぬスイッチ」であればいいと思う。

このシステムの事は何度も日記に書いているけれど。
改めてこういう仕事をした22歳の俺を、今の俺は褒めてやりたいと思う。
この気持ちや行動がだんだんと育っていって、今の仕事、データファームとしての独立に繋がっていると思う。

言い換えれば、この仕事に全ての必要なものが詰まっている、と今気がついた。
仕事はどうしても拡大しなければならず、その時にドライになりすぎたり、色々な事がこれからもきっとおきる。
それが行き過ぎて、自分の根本を見失うときも、きっとくる。

その時に、自分で作り上げた「自分が立ち戻るべき場所」があることは幸せだと思った。
こんなことは今まで一度も思った事がない。
これは今日新たに生まれた感情、発見だ。

ってことで、まあ。
しみったれた空気は雨に流すとして。

今年も梨のシーズンがはじまるよ!!!



タグ【俺】


更新 2010月07日29 21時05分

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勝又孝幸

株式会社データファーム

FileMakerシステム制作を中心とする「株式会社データファーム」という小さな会社の代表です。2007年から趣味で書いている日記を個人ブログとして現在も続けています。

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